2008年6月30日月曜日

マジックインクで刺青状態-放射線治療初体験


  

 今日、この地方の国立医療センター(放射線科)を訪ねた。
 主治医の紹介状を持参、「この放射線治療では肺腺がん自体は根治しない」という前提での治療になる、主治医からも今回の担当医からもこの前提は口頭で確認された。2006.12遭遇時点から、大前提となっているから当たり前なのだが、いい気持ちになるイフォームド・コンセントではない。

 担当医は「(状況は理解されているようですから)今日からやりましょう、通えますか」「当面治療専一ですから通います」「GO(とはいわなかったが)」開始となった。CTを照射部位確定の為撮って、てきぱきと進行してCT撮影後20分くらいで第1回照射(2Gy)自体はあっという間、総量50Gyだから25日を連続で受けることになった、放射線種は聞き損なった。
 今週中に、他部位への転移確認のため頭部MRI,PET-CT(10万)の代わりに骨シンチの検査も決まった。
 「根治しない」前提とはいえ、やってもみなければ判らない治療(予測はたえず裏切られる)の連続は、個別性の強い癌治療ではあるが、途中で「気弱に」なることもあるだろうなと「余計な」ことが脳裏をよぎる。
 首から左胸、上腕はマジックの黒・青の線で派手なことだ。昔の罪人の刺青みたい「肺に傷持つおにいさん?おじいさんだ!」。
 ひとこと・この病院では「患者さま」とはいわずに、ごく普通に「患者さん」というアナウンスだった。

                       (画像上は「道」空 充秋作/札幌芸術の森・野外展示紹介-12)

2008年6月28日土曜日

転 針


 主治医の定期診断、白血球数3430は予想どうりの下降、5月20日のCT読影報告の現物を見せてもらったが肩の転移を読んだコメントはない、主治医はこの情報で説明していた。
 副主治医の読影で転移が明らかになった。この間約2週間経過した。この遅れをを主治医と「確認」して、転移部位への放射線照射を手配してもらった。
 一方自家癌ワクチンの施療病院であるUクリニックと相談する準備を始めた。

                 (画像上は「異・空間」内田 晴之作/札幌芸術の森・野外展示紹介-11)

2008年6月24日火曜日

やっぱり転移=頚部筋肉腫瘍


 免疫療法の心配をする前に、5月20日のCT読影結果を諸事情あって十分聞いてなかったので、肩の痛みの原因追求も含めて副主治医の診察を受けた。
 やはりというか、数ヶ月続いていたしつこい痛みは、06年12月最初に発現した左頚部リンパ節のすぐ後ろの筋肉腫瘍(筋肉にもまれに癌は転移するのだ)からきていると判明、以前のCTとも対比して明らかに存在が見える。
 考えたくないが想像しない訳ではなかったいやなケースを迎えた。
 治療は放射線で灼くのが第一選択だがその前に、転移が「他部位にないと言い切れない」から「検査」だ。
 「頭部MRI」「PET-CT」これはほぼ全身を検査ということになる。

 既報のように原発と付随する播種の胸部X-ray画像は小康状態を呈している、ナベルビンの効果は出ているという朗報もある、しかしナベルビンの効果はこの転移までは「手が回らなかった」ということだ、いやはや少し遅れたが事態の解明に進むことが出来た。 
 study2007さんが患者が気になったことはほうっておいてはいけない事例といえる。
                (画像上は「オーガンNo.10」建畠 覚造作/札幌芸術の森・野外展示-10)  

2008年6月19日木曜日

今後の展開は?ナベルビン6コース点滴終了


  治療方法の選択肢として16日には副主治医がセットしてくれた「免疫療法 CMI社」の説明を聞いた。このことは別コメントでアップするつもりだ。

 ナベルビンは、画像が堅調ということで継続したが、そろそろ耐性が出てきているのか、腫瘍マーカーCEAは逆の動きが出ている(これは復習)。

 今日の白血球数は6550と立派なレベル、点滴開始前に主治医と「免疫療法 CMI社」について意見交換、主治医はCMI社の肺腺がんの症例の少なさが気になる様子(治療費は100万円を軽く超えるものであるから)「患者さんが決めるものだから」というパッシブな感じだ。
 私ももう少し情報を集めたい、CMI社の免疫療法を採用している医療機関にあの「うめざわクリニック」があるので「低容量抗がん剤治療」も含めてどうしても面談する必要がでてきた。その時の同意、情報提供についても主治医にお願いした。
 今一番悩まされている左肩の疼痛対策として、鎮痛剤をモルヒネ系に変えることにした、だんだん立派ながん患者になってゆくようだ。もう一つの鎮痛対策「局部的な放射線照射」も副主治医からは16日に提案されているが今日時点では、主治医と副主治医の間での統一見解は出ていない。
 小さなことだが今日の採血の刺入が全然痛くなかった、患者にとっては嬉しいことだった。  

                       (画像上は「風と舞う日」峯田 敏郎作/札幌芸術の森・野外展示-9) 

2008年6月15日日曜日

12日ナベルビン6コース2-1終了


 腫瘍マーカーCEAは月初で23.6と今年2月レベル戻った(最悪は1月26.6)、画像は堅調、よってナベルビン続行となった。
 12日点滴、直前白血球数は5650と復調、骨髄抑制でのダメージはないといってよいのか?次回点滴は19日。

 最近免疫療法の情報がもたらされるが、16日には某大学病院の免疫療法について関係者から詳細(適応、費用等)
を伺うことになっている。

                   (画像上は「ひと、 No.16-I」高橋 清作/札幌芸術の森・野外展示-8)

2008年6月11日水曜日

秋葉原無差別殺人


 飢えた肉食獣を仮定しても、突然何処からともなく現れる訳がない。
 人間の場合もっと複雑だ、地球温暖化による異常気象はあのエネルギー消費大国が対策を怠っているという説があるが、事件の背景というものは必ずあって、今回の凶行も明らかに背景はある。

 それは人らしく人を扱わない労働環境=労働者派遣という制度、優れた経営という「賛辞」を受けている企業の長時間労働の恒常化、名目だけの管理職制度による人件費抑制、セットされた「残業料不払い」、過労死に無神経な「日本的経営風土の美風」どれひとつを採ってもそこで働く人が「人間らしい感覚」を失わせる要因ではないか。「少子化」などもこの流れの中でかなり説明がつく。

 この青年の実態が見えてくると上記のような私の直感(パタナイズとは言われるだろうが)はそんなに外れたものではないようだ。
 模倣犯といわれ類似の事件が続くことは個人レベルの「責任追及」には限度がある証拠だろう。

 「強制された自主性」という見方もあるが、自分で決めた訳でもないのに過重な労働に従ってしまう、周りがそうしているから?、労働者を表面だけ請負契約ということにして総て自己責任なんてマヤカシにもっと敏感になることも必要だが、いまの労働法制の「空洞化」も有効な歯止めは見えない。

 日本人は賢いからこんなことも克服して「生きている幸せを感じられる国」に向っていけるのか(従病も手つだって私はこうは思えない)。

 うちの子どもたちももういい年になってきているが、このような風潮とは無縁ではなく「セッセ」と働いている。
私の現役時代より退歩しているとしか思えない。

                         (画像上は「蜃気楼」鈴木徹作/札幌芸術の森・野外展示-7)

2008年6月3日火曜日

友たちに感謝=肺腺がん遭遇2年目後半に入る


 ブログは満1年を経過した、ブログリンク兄弟2人、ブログを訪ねる同病の人は4,5人、読んでくれている(推定含め)10人?その家族など2,3人、このGOOGLE BLOGではビジター数のカウントが出来ない(TAMYさんはどうしていますか?)ので正確ではないが、「あたらしい大切な関係」が生まれた。

  同期生に限ってもすい臓ガンで逝去1人、大腸ガン2人(疑い含めて)という「頻出」、同期じゃない人では2人、高齢まっただなかの窮地が現れている。

 ネット上では「現在のガン治療の功罪について、抗ガン剤治療と免疫治療」梅沢先生、「ガン患者のあきらめない診療室」今村先生の情報はほぼ毎日チェックして、その中での交流も生まれている(ブックマークは100件以上)。
 こんな集約は決して愉快なものではないが、あるがままの実態をみる意味がある。

       (画像上は「方円の啓示」小田 襄作/札幌芸術の森・野外展示-6、上部鏡面に映る人物はハンフリー本人)